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Sigeki Sato

佐藤成樹

2018年金沢大学医学部卒業

学生時代、僕は「町医者」として総合医になることを考え入学しました。
一方、浪人時代に出会った先生から「人類の知に少しでも貢献する大切さ」を教わり、一度は研究してみたいという憧れもありました。
このような思いから、学部生の5年目、6年目になると自然と進路選択に迷いが生じました。僕らの時代には、6年生になると選択した科に1ヵ月間研修できる制度がありました。「今後、縁がなさそうな科にしよう」という思いから腫瘍内科の実習を選択しました。
その実習の中で、谷本先生と小谷先生に出会い、「腫瘍内科なら、総合医的な視点を活かしつつ、良い研究ができそうだ」と感じ、入局を決めました。

初期研修は大学の外で終え、その後、金沢大学附属病院の腫瘍内科に入局しました。西山先生には、暖かくそして辛抱強く指導していただき、とてもありがたい環境で学ばせてもらいました。 内科専門医制度を取得した後も、スタッフが少ない中で無理を承知で研究に専念できる体制が整えてもらい、今はひたすら実験に取り組んでいます。
生命化学の実験は、一回の試みで何時間、場合によっては何日もかかる大変な作業です。
事前に理論や予測を立てても、結果が仮説通りになることはほとんどなく、まるで先が見えない暗闇の中を、一歩一歩照らしながら進むような作業です。楽しい面もあるのですが、肉体的にも精神的にも疲弊する部分が大きいです。この経験を重ねることで、医学や現代の技術は、数多くの人たちが時間と労力をかけて築き上げた知見の上に成り立っていることを、肌で感じられるようになりました。
これらの知見はいわゆる「コスパ」や「タイパ」とは正反対の世界で得られてきた成果です。
さらに、この科学的な営みの中には、臨床症状や検査データをもとに行われる臨床的なプロセスにも直結する能力も育まれると思います。

研究する上で一番大事なのは「環境」です。研究計画の立案や実験手技を教わらずに研究をすれば、せっかくの資金や時間が文字通り無駄になってしまい、研究そのものが嫌になってしまうかもしれません。
単にプロトコールさえあれば誰でも研究ができると考えられがちですが、実際には相応の経験が必要で、得られたデータに対する自信がなければ正しい解釈は困難になります。腫瘍内科には、すぐに相談でき、的確なフィードバックがもらえる環境があります。これは研究を続ける上での大きな支えになっています。日々体力も時間も惜しまず研究に取り組み、未来の患者さんに貢献できるように日々努力しています。

もし「タイパ」を度外視しチャレンジしてみたいと思うなら、ぜひ金沢大学腫瘍内科で一緒に研究しませんか?

医局説明会・医局見学など

医局説明会では、当科の診療体系と特色や内科研修の実際、谷口先生が中心となって取り組んでいる研究、キャリアプランニングなどについてお話します。 説明会終了後は参加者のみなさんと一緒に食事し、さらに親睦を深めます。年に3回程度開催しております。また個別でのご相談も可能ですのでスケジュールなどはお問合せよりお問合せ下さい。

医局見学は随時、承っております。見学されたい方は、お問合せよりご連絡下さい。