●研究紹介
当教室では、難治性固形癌である肺癌や膵癌、胃癌などをとりあげ、難治化の要因である転移の分子機構解明とその分子標的治療開発や早期診断法開発に向けたトランスレーショナルリサーチを展開している。
1)非小細胞がんの分子標的薬耐性の機構解明とその克服 2)肺癌多臓器モデルを用いた転移機構解明と標的分子の探索 3)脳転移の分子機構解明と分子標的治療開発 4)骨転移の分子機構解明と分子標的治療開発 5)胸膜中皮腫の病態解明と新規制御法開発 6)膵癌 7)胃癌腹膜播種形成の分子機構解明と分子標的治療法開発
●がんの転移とは?
癌細胞が発生した場所(原発巣)から移動して、遠隔部位に再び腫瘍を形成することを転移という。早期診断と治療法の進歩により、癌が原発巣に限局するときの治癒率は改善してきているが、遠隔転移が形成された進行例の予後は依然として極めて不良である。したがって、癌を征圧するために転移の制御は必須であり、転移の病態を理解することは重要である。当教室では、我が国の悪性新生物死亡原因の第1位である肺癌を中心とした固形癌の転移の分子機構の理解に基づいた分子標的治療の開発を目的に研究を展開している。
I. 転移研究の歴史 II. 転移のメカニズム III. 転移研究のトピックス
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