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矢野教授、京都府立医科大学の山田忠明講師、長崎大学病院の谷口寛和助教らの共同研究グループは、肺がん細胞が分子標的薬から生き延びるメカニズムを解明しました

 当科矢野教授、京都府立医科大学の山田忠明講師、長崎大学病院の谷口寛和助教らの共同研究グループは、分子標的薬にさらされた肺がん細胞がAXL(アクセル)というタンパク質を使って生き延びることを初めて明らかにしました。
 がんの分子標的薬は、効果があった場合でも腫瘍の一部が生き残り、再発することが問題でした。
本研究グループは、EGFR変異肺がんにおいて、分子標的薬にさらされた腫瘍細胞の一部が生き残るメカニズムを解明しました。さらに、動物実験でAXL阻害薬と分子標的薬の併用で肺がん細胞をほぼ死滅させ、再発を著明に遅らせることにも成功しました。
 本研究成果は、将来、肺がんを根治させる治療につながるものと期待されます。
 
本研究成果は、2019年1月16日10時(英国時間)に英国科学誌「Nature Communications」のオンライン版に掲載されました。

Taniguchi H, Yamada T, Wang R, Tanimura K, Adachi Y, Nishiyama A, Tanimoto A, Takeuchi S, Araujo LH, Boroni M, Yoshimura A, Shiotsu S, Matsumoto I,Watanabe S, Kikuchi T,Miura S, Tanaka H, Kitazaki T, Yamaguchi H, Mukae H, Uchino J, Uehara H, Takayama K, Yano S.
AXL confers intrinsic resistance to osimertinib and advances the emergence of tolerant cells.
Nature Communications
 
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