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【臨床試験のお知らせ】呼吸器悪性腫瘍(肺癌、悪性胸膜中皮腫、転移性肺腫瘍など)組織および臨床情報を用いた研究について
説明文書
「呼吸器悪性腫瘍の発癌および薬剤感受性関連分子を解析する研究」についての説明
現在、過去に呼吸器悪性腫瘍(肺癌、悪性胸膜中皮腫、転移性肺腫瘍など)と診断された病理検体を採取された患者さまを対象に,臨床研究を行っています.過去に組織検体(主に診断や治療のために、手術などで採取した肺癌組織で現在まで保存しているもの)の採取を受けられた方にこの研究の詳細をお知らせするため,ホームページ上でお知らせしています。
費用負担 今回の研究で調べる予定の病理検体を用いたDNAやRNA、蛋白等の測定に関する検査費用をあなたがご負担することはございません。また治療成績調査へのご協力に対する謝礼はありません。
研究協力の任意性と撤回の自由について 過去(2011年から2013年)に金沢大学附属病院で採取された病理検体を将来の医学研究に使用されることについての同意をいただきました方は,この説明文書を読まれた上で,参加の中止を申し出ることが出来ます.もし参加を中止しても,これからの治療に差し支えることは全くありません.尚、本研究に関する研究協力の撤回に関する問い合わせについては、2016年11月31日まで対応させていただく予定です.
この研究に参加されるかどうかを決めていただくためには,あなたに研究の内容についてできるだけ多く知っていただくことが必要です.説明の中でわかりにくい言葉や疑問,質問がありましたらどんなことでも遠慮なくお尋ねください.
プライバシーは守られます
この検査および治療成績調査を行うにあたっては、あなたの人権が最も尊重されます。この研究で得られた情報は、医学雑誌や学会発表にて公表の予定で、お薬の使い方についての貴重な資料として使わせていただきます。その際、あなたのカルテや病院記録から得られる名前などの個人情報は決して外部に漏れることがないように、金沢大学附属病院がんセンター内の管理者によって責任をもって厳重に保管致します。集計したデータは、原則として本研究のために使用し、最長5年間保管させていただき、その後は破棄する予定です。
研究の目的
この研究は、呼吸器悪性腫瘍の発癌や薬の効果と関連のある遺伝子の発現を調べるためのものです。これにより、将来、より正確な診断やより有効な治療が出来るようになると期待されます。
研究の方法
過去(2011年から2013年)に手術あるいは生検で摘出した組織検体のうち病理診断に支障のない腫瘍および非癌部肺組織を用いて、金沢大学がん進展制御研究所においてDNAやRNA、蛋白を取り出して関係する可能性のある複数の遺伝子の発現様式を調べます。
また、薬剤の効きやすさと相関するかどうかを評価するため、治療による効果を調査します。これらは通常の診療において行われる検査の範囲内のもので、調査のために追加の検査を行うことはありません。調査結果についても誰のものかわからなくするための番号を付けられたのちに、検査を行います。
研究期間・対象症例数
この研究の期間は2021年3月31日までです。当院では58名の参加を予定しています。
患者さまにもたらされる利益、危険性および不便
本研究の結果があなた個人に有益な情報をもたらす可能性は高くないと考えられます。しかし、この研究によって解明された成果を社会に還元することにより、将来、肺がんの治療がより効果的に行われるようになる可能性があります。一方、あなた自身の個人情報が外部に漏れた場合、プライバシーの侵害に始まる、種々の障害につながる可能性が考えられます。そのため、個人情報は他の人に漏れないように、厳重に管理されます。
なお、測定結果については、この検査法が有用かどうかは現時点ではあきらかではありませんので、お伝えいたしません。また本研究によって特許権が発生した場合は、当院をはじめとした研究機関に帰属することとなります。
遠慮せずにご相談下さい
この検査および治療成績調査について、たとえ同意しない場合も、お薬や検査のことで分からないことや心配に思うことがあれば、いつでも下記の連絡先まで、遠慮なくお申し出下さい。
連絡先:〒920-0934 金沢市宝町13番1号
金沢大学がん進展制御研究所 腫瘍内科研究分野
矢野 聖二
電話番号:076-265-2794
FAX番号:076-234-4524